歯周病と糖尿病 

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歯周病と糖尿病 

  • 2019.06.13

    このたび当院ではホームページをリニューアルしました。これを機会に心新たにして進むことになりました。これまで以上に地域の皆様の健康に貢献したいと考えているところです。

    6月に入り、もう中旬にさしかかりました。地域によっては梅雨入り宣言が出されています。当地神戸は比較的穏やかな気候に恵まれています。それでも時として急に雨が降ることがあります。雨が降るたびに六甲山脈の緑の勢が強くなり、生命の息吹を感じています。また街の中も少しずつ緑が増えつつあります。近くにある私のお気に入りのスポットに足を運んだところ、鮮やかな都会のオアシスとなっていました(写真2)。時々このスポットに来て日ごろの疲れを癒しています。こんな緑鮮やかな日々が来ました。皆様方には、いかがお過ごしでしょうか。

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    写真2 都会のオアシス 私のお気に入りスポット

    6月4日が歯の日であることを御存じの方は多いと思います。歴史的にみますと日本歯科医師会が1928年から1938年まで「むし、64」という語呂合わせをし、6月4日を虫歯予防デーとしていました。その後、戦争などがありしばらく中断となりました。その後、戦後になって虫歯の日は口腔衛生週間、また歯の衛生週間という名称で復活されました。そして2013年には6月4日から6月10日までの1週間を「歯と口の健康週間」とすることが決められました。現在では厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会、日本学校歯科医会の4者が実施する健康週間となっています。日本歯科医師会のホームページ(http://www.jda.or.jp/)をみますと「歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び早期治療等を徹底することにより歯の寿命を延ばし、もって国民の健康の保持増進に寄与すること」を目的として揚げています。ポスターも大変可愛いものが作られ、啓蒙活動がされています(図1)。

    さて、ひと昔前は「歯の痛い時に歯医者さんに行く」というものでした。しかし現在では歯科衛生については誰もが認識を向上させており、定期的に歯科健診を受けることに関心が高まっています。もちろん歯科以外の医療機関でも歯の衛生に対する意識は極めて高く、とりわけ生活習慣病や高齢者における歯周病などに関心が向けられています。

    今回、歯周病について少し検討してみました。参考として日本臨床歯周病学会のホームページhttp://www.jacp.net/を参考にさせていただきました。一言でいうと歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。毎日の歯磨きが十分でないと細菌が炎症を起こし、歯垢が歯につきます。さらに炎症が進行すると歯が根元からぐらつくということになってしまうのです。これを避けるためにも自分で毎日歯を磨くことは大切ですが、定期的に歯科で定期的に健診を受けることも必要です。

    では歯周病の人はどのぐらいいるのでしょうか。これには厚生労働省が調査した歯周病罹患率の年齢別・年度別にみた結果が参考になります。同調査によりますと歯周病は64歳未満の人では減少傾向にあるものの、反対に65歳以上では増加傾向にあります。高齢社会を迎えた現在、歯周病は大きな問題になるといえるでしょう。

    次に糖尿病と歯周病の関係です。最近、歯周病は糖尿病の第6番目の合併症といわれています。何といっても糖尿病の人は組織における免疫力が低下するため、細菌炎症である歯周病も当然悪化するわけです。また糖尿病の人では口渇があり唾液分泌量が少なくなっているため唾液による殺菌効果が薄くなること、さらに唾液の糖分濃度が高いため細菌増殖を助けること、これらのことから歯周病が悪化してくるわけです。事実、ネルソン等の報告によると糖尿病の人には歯周病が多いことが示されています(図3)。しかも歯周病の治療を行うと糖尿病が良くなってくることも知られています。以上のことから高齢者の糖尿病の方ではしっかりと歯周病の管理をすることが必要です。糖尿病管理に歯科衛生は大変重要であるというわけです。③.png図1 歯と口の健康週間 スローガンはいつまでも続くけんこう歯の力 (日本歯科医師会のホームページからの引用)

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    図2 歯周病罹患率(4mm以上の歯周ポケットを有する者)の経年比較

    厚生労働省中央社会保険医療協議会総会(第301回)資料(平成27年7月)https://www.jda.or.jp/dental_data/pdf/chapter_02.pdf

    図3 歯周病と糖尿病の関係 糖尿病の人には歯周病が多いアタッチメントロス:歯周病などが原因で歯肉の位置が下がること

    Nelson等による(1990)  https://jfohp.or.jp/pickup/?p=807から引用しました



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