アレルギーの日

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アレルギーの日

  • 2019.02.20

     2月20日が「アレルギーの日」ということを皆様方は御存知でしょうか?これは平成7年に日本アレルギー協会が記念日として定めたものです。その由来は、石坂公武先生と石坂照子先生・御夫妻が昭和41年2月20日に米国のアレルギー学会において免疫グロブリン・IgE(Immunoglobulin Eの略)の発見を発表したことによります。発表日の2月20日に因んで制定されたというわけです。今では当たり前のように知られているIgEは日本人の発見なのです。石坂先生たちは血清中にわずかにあるIgEを固定するため、IgEに対する特異な抗体をつけて追及し、これを発見したのです。今日に至るも石川先生の業績は、免疫学のあらゆる分野で受け継がれています。IgEがアレルギー疾患の原因になることが分かったことは、歴史的な発見であります。石坂先生は晩年のインタビューで「何かが分かると、また新たな謎が生まれた。誰にも褒められない日々も実にエキサイティングだった」と話されています。また先生は「現代の生活環境はIgEを作りやすく、症状が続くため特異体質ができあがるようだ。患者が増える一方なのは残念。IgEをコントロールする発想の研究に期待したい」とも話されています(産経ニュース電子版https://www.sankei.com/life/news/161219/lif1612190017-n1.html)。

    大変に興味深い先生の言葉と思います。

     日本アレルギー協会ではIgEが発見された2月20日を真ん中として1週間をアレルギー週間として啓蒙を進めています。同協会のホームページ(http://www.jaanet.org/)をみるとアレルギー週間に様々な活動をしていることが分かります(図1)。是非、同協会のホームページをご覧になって下さい。

     2月20日のアレルギーの日を過ぎるとアレルギー疾患の代表である花粉症の本格的な季節がやってきます。3月が近づいてくると早くも花粉症の症状が出てくる人があります。私自身が長年のベテラン花粉症ですので正直、この時期になると少し憂鬱になります。私の長年の花粉症も、私自身の高齢化とともに幸いにも少しずつ症状に勢いがなくなってきました。マスクなしでも少しの外出なら大丈夫になってきました。花粉症から少し解放され、気持ちを軽くして外出できるようになりました。すると外出先の市内某所でお雛様が飾ってあるのに出会いました(写真1)。まだ春の節句には時期的には早いかもしれません。お雛様の優しい顔をみると心が和んできました。本当に日本の四季折々の風情は良いものです。

     

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    写真1 お雛様 春、近しです

     

     アレルギーの日のことを考えていると「保育所のアレルギー指針(図2)」が今回8年振りに見直されるというニュースに接しました。もちろん新しい指針は現段階では、まだ考案中の状況つまり素案の状態であります。厚生労働省によりますと都道府県の9割近くが現行のアレルギー指針に基づいた対応をしているとのことです。しかし食物アレルギーやアナフィラキシーの対応は実際においては本当に難しいものです。ことに保育現場での対応は難しく、困惑・混乱が続いています。さらに生活管理指導表を医師が記入することになっているのですが、あまり実行されていないのが現状といえます。私も生活管理指導表の記入を求められることがあります。正直なところ書き辛いものです。

     この現場の困難・難題について応えるために今回の指針では食物アレルギーとアナフィラキシーに関する項目が第一番目に呈示されることになりました。特にアナフィラキシーショックに対してアドレナリン自己注射(いわゆるエピペンの自己注射)を使用することについては、これまであいまいな表現がなされていました。そのため「誰が注射するのか」という点については、あいまいでした。「エピペンを躊躇して使わなかったことが、むしろ問題」(日本小児アレルギー学会)との考えもあり、今回の指針では「間違っていても疑いがあれば注射すべき」との明瞭なメッセージを伝えることも検討されているようです。

     本指針を前もって内容を大まかにオーバービューしてみました。現場で活用し易いように図表を多く取り入れていること、2011年に出された保育所指針を改変していること、アレルギー食物の除去解除申請書が新たに追加されること、これらが主な新しい点であります。

     今後の予定として2月中旬にパブリックコメントを募り、3月には最終的に決定されるとのことです。現時点ではまだ詳細な具体的内容まで分かりません。期待できることとして保育所における各職員の役割や医療関係者および行政の役割などを明確化している点です。より具体的な対応が示されれば、現場の関係者はもとより、医師も動きやすくなると期待されます。保育所の現場に有益となる新しい指針を心待ちにしているところです。

     

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    図1 日本アレルギー協会のホームページ アレルギー週間の様々な活動

    http://www.jaanet.org/

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    図2 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン

    https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf#search=%27%E4%BF%9D%E8%82%B2%E6%89%80%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E6%8C%87%E9%87%9D%27

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